本社 その2
多少おびえつつ始まった、午後の製造部長の講義。
「その1」でもお伝えした通り、若菜では素材となる野菜はもちろんのこと、塩や粕や味噌、茄子の葉や柿の皮といったお漬物作りに用いる全ての原料を厳選し、安全で美味しいお漬物を作るように日々努力しています。 何かと話題になっている添加物や保存料、着色料などは、その商品を美味しくしたり、美味しい期間を長持ちさせるために使われているわけで。 だったら素材そのものが1番美味しい時期に(旬)漬ければ、人工甘味料や、旨味成分、着色料など使用しなくても、十分美味しいお漬物はできるというお話。 素材を選ぶ、探すと同時に、自然に従う、無理をしないこともお漬物作りには大切なんですね。素材が美味しくなければ、人工的な調味料に頼らざるを得ないわけですから。 本当の厳しい自然界で育った野菜は、皮が硬かったり、辛味があったりと食べにくいこともあるようですが、それが本来の野菜の味であり、昔ながらの味なんだそうです。 その代表がこの「温海かぶら」。 山形県の温海温泉地方の山の斜面を焼き払い、まだ火が燻っている段階で、赤かぶの種を蒔き、そのまま何も手を加えず放っておくと、原生に近い赤かぶが出来るんだそう。 この種は硬い殻で覆われているので、熱によって弾けてそこから芽を出すそうです。もちろん、肥料も農薬もなしです。まさに自然が育んだ赤かぶ。 なんともワイルドな焼畑農法です(笑)。 添加物はいっさい使用していません。この色が自然の色なんて素敵すぎデス。 確かに、旬のかぶにしては、ほんの少し辛味もありますが、歯切れがよく、野性味あふれる仕上がりに。 これが本来の温海かぶらの味。 さっぱりとした酢漬ですので、こってりしたお肉料理にもよく合いますよ。 と。ここまでは、旬の素材へのこだわりだったのですが、 お漬物は伝統食品であり、発酵食品です。菌との関わりがさらに重要になってきます。 その話はまた「その3」で。
by ginzawakana
| 2007-10-25 14:01
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